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帯の締め直しを ~手打ちそば 五弐庵~ vol.1 


2月末頃に「本格手打ち蕎麦 文久蔵」初訪問の折、実はもう一軒の蕎麦屋に訪問していた。
手打ちそば 五弐庵だ(「こにあん」と読む)。
ご主人は「蕎麦工房 紗羅餐」という愛知県の有名な蕎麦屋で修行を積まれたそうで。

手打ちそば 五弐庵2

海辺のサーフショップ、避暑地の別荘、喫茶店などを思わせるログハウス。
ちょいと煤けてますな。



「いらっしゃいませ」
そう迎えてくれたご主人、どこか生気がない。
物静かなのではなく、覇気がない。
昼のピーク時に多くのお客さんが押し寄せたのか、それとも体調不良なのか。
はたまた、元来がそういう方なのか。
それはわからない。


席に腰を落ち着け、店内を概観する。

手打ちそば 五弐庵 店内1 手打ちそば 五弐庵 店内2

蕎麦屋らしい和の調度・装飾品があるにはある。
小上がりだってある。
でもやはりL字カウンターやログハウス調であることの方が印象的。
また、内装・外装共にどこかバブリーな香りが漂ってくるのは気のせいか。
「いつだったか、こういうお店が流行りつつあったような」と思わせられる。

なお、写真右側の壁にかかっている木札のようなものは鮫皮おろし。
五弐庵倶楽部なるものに入会すると、蕎麦を食す際に生山葵が供され、鮫皮でそれを自らで擂って頂けるのだそうな。
ほぅ。


ま、お品書きにでも目を通してみますか。

手打ちそば 五弐庵 お品書き2 手打ちそば 五弐庵3-1

なるほど。
膳もあればランチセットもあり、さらには一品料理と肝心の蕎麦も冷・温共に種類が多いという、なかなか充実したラインナップだ。
白海老ものはなかなか珍しく、惹かれるものがある。
これで清酒や焼酎ももう少しだけ種類が多ければ、飲兵衛さんたちも大満足で言うことなしの品揃えとなるだろう。


注文を終え、蕎麦茶を飲みながら待つ。
ズズッ。
「ん?んんっ?!」
まあ良いか。

さてさて。
一品目がやってきた。

・そばがき

手打ちそば 五弐庵 そばがき

星は黒赤入り混じっていて、「粗挽き」とまではいかないにしても粗く挽かれた箇所も散見される。
ややもすればクセが強くなりがちな黒殻は少なめ。

口に運ぶと、まろやかな口当たりの割には風味が強いことも感受できる。
程よい程度に穀物香を漂わせてもいる。
なかなか良い蕎麦掻だ。
醤油や(別途頂いた)塩で頂いても相応に旨い。

ただし山葵に関しては、蕎麦茶に続いてまたもや「ん?んんっ?!」と疑問を呈してしまう。

・十割ざるそば

手打ちそば 五弐庵 十割ざるそば

聞けば四日市産だという、十割蕎麦。
やはり少し黒殻が混入されていて、やや粗めに挽かれている。
切り揃えは良くも悪くもないが、水はやや多めに残っている。

手打ちそば 五弐庵 十割ざるそば2

穀物感を立たせ過ぎず、しかし存在感を消すこともなく、甘みと同等の水準にと
どめている。
塩梅の良い風味が口中に広がり、これが相応に旨い。
うん。
良い蕎麦なのだと思われる。

が、しかし。
蕎麦つゆの味わいの響きが、妙に鈍い。
好き嫌いの次元ではない。
醤油の旨味も節系の旨味も、やたらと澱んでいる。
これは先達が召し上がられ、書かれたものとは異なるだろう。


残念ながら、蕎麦つゆが決定打となってしまった。
少なくともこの日のこの蕎麦屋が私に供したものの中には、お客さんに提供してはならないものが複数あった。
蕎麦茶はカルキ臭い。
山葵は明らかに鮮度が低く、もはや練り山葵のような不自然な辛さと「食べると危険かも」と思わせる何かを帯びている。
蕎麦つゆはせっかくの味わいが澱んでいる。
そして、もう予想通りだったのだが、後に来ることとなる蕎麦湯も少なからぬ発酵臭を漂わせている。
好き嫌いだとか美味しい不味い以前の話だ。

万葉苑7-1

人間なのだから、少しくらいの不備はご愛嬌。
私は常々そう思っている。
他の方々が書かれるグルメ系のレビューを拝読させて頂き、「何もそんなに目くじら立てなくてもねぇ」「このクレームには同意できないな」と思わされることの方が多いくらいだ。
でも、仏の顔も三度まで。
しかもこの蕎麦屋は「味にもサービスにも不備があるけど、ついでに鮮度もギリギリだけど、その分安いから許してね」といえる額の飲食物を供するような、大衆的な店ではない。
「トホホ…。まあ仕方ないか」では済ませられない。

先達が書かれたこの蕎麦屋のレビューやブログ記事を読ませて頂く限り、私が頂いたものとは異なるもっと美味しいもの(というか、最低限の鮮度を持つもの)を召し上がられたことはわかる。
だから「私が頂いたものは、そんな酷いもんじゃなかったよ」といわれる方々もおられるだろうし、これからもそうだろう(きっと)。
そして私もまた、蕎麦は相応に旨いと思えた。
だからこそ残念なのだ。
そして、だからこそ言いたい。
少なくともあの日あの時、この蕎麦屋が品質管理を怠っていたのは事実だと。

いつ作ったものをどこでどのように保存するのか。
そうして鮮度をキープできるのがいつまでで、いつ新しいものに変えるのか。
こうしたことにも、細心の注意を払うと良いのではないだろうか。



開店して5年ほどになるという手打ちそば 五弐庵
数多くはないが、ネット上の評判もまずまずの蕎麦屋である。
ただし今は、もしかすると手垢を落とす時期なのかもしれない。
ご主人に店の内外、蕎麦、そして蕎麦以外の食べ物全般に渡って「くだびれている」「色褪せている」といった印象を受けたが、是非とも帯を締め直して欲しいものである。
今一度、奮起を期したい。

手打ちそば 五弐庵 看板

○ 手打ちそば 五弐庵

住所:滋賀県愛知郡愛荘町市701-26(地図
営業時間:11:30~15:30(LO15:00)* 17:30~21:00(LO20:00)
定休日:火・水(祝日の場合は営業、後日に振り替え休日)
電話番号:0749-42-7502
備考:月・木・金の夜は予約制
    駐車場4台+隣の空き地
    禁煙 

*ここと食べログの情報が異なるが、私が訪問したのが15時前だった故に前者を選択。

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宇治プチ探訪 ~しゅばくの前に~ | HOME | 緩やかで甘美な時・空間で頂く ~手打ち蕎麦 かね井~ vol.1 後編

COMMENT

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私も だいぶ前に お伺いしています。v-12
残念ながら 記事はありません。。。

2010/04/18(日) 07:28:58 | URL | 辛汁 #- [Edit]
辛汁さん おはようございます

ブログでは書かれておられませんが、あちらでは採点のみされておられますね。
私が行って感じたのは、実にもったいない蕎麦屋さんというか、品質管理を怠らないという気持ち1つで簡単に好転するというか…。
2010/04/21(水) 06:36:02 | URL | 京瑠璃 #3KrfhFaQ [Edit]

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蕎麦、中華そば、側(そば。つまり私たちの身近にあるもの)等、ソバ全般に関して。

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